29日のドル・円相場は、東京市場では111円63銭から112円39銭で推移。
欧米市場でドルは一時113円34銭まで買われたが、原油安を嫌って112円27銭まで下げており、112円38銭で取引を終えた。
本日30日のドル・円は、112円台で推移か。
石油輸出国機構(OPEC)総会での減産合意は難しい状況となっているが、米経済指標の改善や米国株高を意識してリスク回避的な円買いは抑制される見込み。
一部報道によると、ウィーンで30日に開かれるOPEC総会の前にOPEC加盟国代表による非公式の協議が開かれるもようだ。
29日のNY市場ではOPEC総会への警戒感が強まり、ドルは伸び悩んだ。
市場参加者の間からは、総会の前に行われる非公式協議が減産合意を導くラストチャンスになるとの声が聞かれている。
ただし、今回の総会で減産合意が実現できなくても増産凍結が順守できれば、原油価格は大崩れしないとの見方が多いようだ。
イラクは減産には応じない方向だが、全ての生産国が合意に達するようOPECと協力する方針を見せており、増産凍結には合意
している。
減産が実現しない場合、原油価格の先高観は後退するとみられているが、このことが金融市場の不確実性を高める要因にはならないとの見方が多い。
市場関係者の間からは「原油価格が30ドルを下回るような動きにならない限り、為替相場や株式市場に重大な影響を及ぼすことはない」との声が聞かれている。