米中貿易交渉の混乱の中、ドルの相対的な安全性の高さが再注目され、月曜日の金の価格の終値は7営業日中で6日目の下落となった。
トランプ大統領は7日に3月1日までの期限までに習近平国家主席と会談の可能性は低いと述べ、ドル高となったおり、金の上昇は続伸は止まっている。中国は3月1日までに合意に至らなければ、2000億ドル相当の中国製品への関税が10%から25%に引き上げられる。
テキサス州アディソンに拠点を置くディリオン・ゲージ・メタルズのEVPであるWalter Pehowich氏は、「ドル指数は他の主要通貨に対して上昇し続けているため、現在金相場に対する重荷になっている」と語る。
「上昇が続けば、金価格におけるテクニカル的に支持線が試されるだろう」また、「金スポット価格ではは以前の抵抗線の1303ドルになるだろう」と同氏はつけ加えた。
現物金取引を反映した金スポット先物は、日本時間5時39分までに、1オンスあたり5.66ドル(0.4%)下落して1,308.60ドルとなった。
先物取引では、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(COMEX)の金先物四月限が、6.60ドル(0.5%)減の1オンスあたり1,311.90ドルで取引を終えた。
他の主要通貨バスケットに対して上昇中のドル指数は、0.5%上昇して約一か月ぶり最高値96.917ドルとなった。
金のスポット相場も先物相場も4営業日続落し、0.3%安であった。
トランプ米大統領と習近平国家主席による米中会談が開かれなかったことで、貿易戦争が円滑に解消される可能性は弱まった。米国財務長官スティーブン・ムニューシン氏と米通商代表ロバート・ライトハイザー氏は今週中国で別の会談に出席する。
米FRBが利上げに忍耐強くすると再確認する中で金が注目され、1月31日までの5営業日で金先物が上昇して最高値1,331.10ドルを記録していた。
パラジウムスポット価格が17.85ドル(1.3%)安の1,388ドルとなったにもかかわらず、依然として世界で最も価値のある金属である。
パラジウムスポットは1月17日に1,440.35ドルという最高値を記録し、金を上回って取引された。また、金の最高値は過去最高となり、2011年の1900ドルを超えた。