28日の原油価格は、米国原油在庫の予想外の増加によって下落している。
日本時間午後1時30分の時点で、WTI原油先物は0.3%安で59.23ドル、ブレント原油先物は0.2%安で67.13ドルとなっている。
米国エネルギー情報局(EIA)は、22日までの1週間で280万バレル増であったと伝えた。市場予想では120万バレル減の予想だったので、原油在庫増加はサプライズとなって原油価格は下落した。
15日までの2週間で1400万バレル減となり、今回3週連続の減少と予想されていた中で、原油価格上昇を見込んでいた投資家にとっては期待を裏切る結果となった。
EIAは他に、ガソリン在庫は288万バレル減(予想278万バレル減)、石油精製製品は208万バレル減(予想90万バレル減)と発表している。
今日の原油価格の下落はあったが、原油価格は年初来で約25%の上昇となっている。背景にはOPECの減産や予想より低い米国の生産量が支えとなっている。
OPECの原油生産は2月では、日量150万バレル減で、3050万バレルとなっている。一方で、米国は昨年11月以来、多くて日量約1190万バレルで留まっている。
ICBCインターナショナル・リサーチは「米中貿易協議が合意されそうな上で、2019年の世界経済成長の回復が考えられ、(回復したことによって、原油需要が増え)、原油在庫が今後上昇する可能性がある」と報告している。