ドナルド・トランプ米大統領が「高すぎる」とツイートした原油価格は、29日のアジア時間ではなお高騰が見られた。
WTI原油は日本時間14:00時点で0.5%高の59.64ドル、 ブレント原油 も0.5%高で67.43ドルとなった。
トランプ大統領は28日、OPECの生産を増やし価格引き下げを求める内容をツイートした。
「OPECが原油を増産することが極めて重要だ。世界市場が脆弱であるにも関わらず、原油価格は高すぎる。よろしく頼むよ」
原油価格はツイートの直後に下落したが、28日の終値までには回復した。
このツイートは、同氏の2月25日のツイートに似たものであった。
「原油が高くなりすぎている。OPECには、リラックスして気楽にやってほしい」
しかし、前回のツイートが原油価格を3%も引き下げたのに比べて、28日の市場の反応は薄く、トランプ大統領がトレーダーへの影響力を失いつつあることを浮き彫りにした。
OPECと非加盟産油国(ロシア等)が今年1日供給量当たり約120万バレルを差し控えることを宣言し、原油市場は年初以来回復している。
イランとベネズエラに対する米国の制裁もまた、原油市場を支える要因となっている。