昨日発表された米国原油在庫が予想外に上昇したことにより、アジア時間における原油価格が下落した。米国のWTI原油先物 は午後3時12分時点で0.08%安の62.41ドルで、 ブレント原油先物は前日と同じ69.31ドルとなっている。
今日の下落にもかかわらず、OPECとロシアなどによる積極的な減産とイランとベネズエラに対する米国の制裁に支えられて、WTI原油は年間で35%以上、ブレント原油は28%以上上昇したままだ。
米国エネルギー情報局(EIA)が毎週発表する原油在庫によると、先週の在庫量が724万バレルまで増加した。事前予想では、前回の280万バレルの後、-43万バレルに減少するとされていた。EIAによると、ガソリンの在庫は事前予想の-154万バレルに対し、-178万バレルとなった。
また、米中貿易協議の進展期待が、世界の2大石油輸入国による石油需要への潜在的な悪影響についての懸念を緩和した。ホワイトハウスのクドローNEC委員長は水曜日に、貿易協議が先週北京で「順調に」行われ、今週ワシントンで両国が残りの違いを取り除くためにさらなる協議を行っていると述べた。
ニューヨークにあるTyche Capital AdvisorsファンドのメンバーであるTariq Zahir氏は、次のように述べた。「米中間の貿易協議に関する進展期待は、原油価格をサポートし続けており、さらに上昇することも十分あるでしょう。「しかしトランプ大統領がツィートを始めたり、価格上昇に対する何らかの行動をして価格を下げようとしたりすれば、原油価格は下落するかもしれません」。