[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価3指数が最高値を更新して取引を終えた。米中通商合意を巡る楽観的な見方が高まったほか、アップル (O:AAPL)など大型株が大きく値上がりし、相場を支援した。
米イラン間の緊張を巡る懸念が後退したことも、市場を支援した。イランが米軍による司令官殺害の報復としてイラクの米軍駐留基地にロケット弾を発射したことに対し、トランプ米大統領はさらなる軍事行動を望まない姿勢を示した。イラン外相も司令官殺害を受けた対応を「完了」したとしている。
アップルは2.1%高。中国通信院が9日示したデータで、アップルのiPhoneの中国販売が昨年12月に前年同月比18%超増加したことが分かった。ジェフリーズが目標株価を引き上げたことも支援材料になった。
S&P総合500種 (SPX)の情報技術株指数 (SPLRCT)は1.1%高と主要セクターの上げを主導した。
S&P金融株指数 (SPSY)は0.77%高。来週に決算発表を控えるシティグループ (N:C)やゴールドマン・サックス (N:GS)について、証券会社が強気な見方を示したことが好感された。
貿易面では中国商務省の発表が支援材料。同省は、劉鶴副首相が米国との「第1段階」通商合意の調印に向け、13-15日にワシントンを訪問すると明らかにした。
トランプ大統領は9日、米中の「第2段階」の通商合意に向けた交渉は間もなく始まるが、今年11月の大統領選が終わるまで妥結を見送ることもあり得るという考えを示した。
チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長は「市場がこれまで懸念してきた材料の一部がテーブルの脇に置かれた」と指摘。その上で「年初には常に多くの資金が市場に流入する」と予想した。
下落銘柄では百貨店のコールズ (N:KSS)が6.5%安。年末商戦の売上高が減少したほか、通年利益が予想レンジの下限にとどまるとの見通しを示したことが嫌気された。
同じく年末商戦の売上高がさえなかった同業JCペニー (N:JCP)は10.8%急落した。
リフィニティブのIBESデータによると、S&P総合500種採用企業の第4・四半期決算は利益が0.6%減少すると予想されており、2四半期連続の減益となる見通し。第4・四半期決算シーズンは来週から始まる。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.35対1の比率で上回った。ナスダックでも1.40対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は73億株。直近20営業日の平均は70億6000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 28956.90 +211.81 +0.74 28851.9 28988. 28844. (DJI)
7 01 31
前営業日終値 28745.09
ナスダック総合 9203.43 +74.18 +0.81 9202.27 9215.9 9158.5 (IXIC)
5 0
前営業日終値 9129.24
S&P総合500種 3274.70 +21.65 +0.67 3266.03 3275.5 3263.6 (SPX)
8 7
前営業日終値 3253.05
ダウ輸送株20種 11025.82 +42.18 +0.38 (DJT)
ダウ公共株15種 872.65 +3.74 +0.43 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1878.73 +11.14 +0.60 (SOX)
VIX指数 12.56 -0.89 -6.62 (VIX)
S&P一般消費財 999.92 +5.55 +0.56 (SPLRCD)
S&P素材 375.48 +1.23 +0.33 (SPLRCM)
S&P工業 702.98 +3.20 +0.46 (SPLRCI)
S&P主要消費財 644.96 +4.70 +0.73 (SPLRCS)
S&P金融 513.48 +3.92 +0.77 (SPSY)
S&P不動産 237.55 +0.15 +0.06 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 456.79 +3.43 +0.76 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1197.64 +5.61 +0.47 (SPXHC)
S&P通信サービス 186.92 +0.48 +0.26 (SPLRCL)
S&P情報技術 1659.95 +18.57 +1.13 (SPLRCT)
S&P公益事業 326.03 +1.70 +0.52 (SPLRCU)
NYSE出来高 9.11億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 23770 + 70 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物3月限 円建て 23745 + 45 大阪比 <0#NIY:>
*内容を追加します。