[東京 7日 ロイター] - アジア時間の原油先物は上昇。米原油在庫の増加が予想より小幅にとどまったことで安心感が広がっている。ただ市場関係者は、新型コロナウイルスの影響で需要が低迷し、供給過剰が続く中、一段の上昇余地は限定的とみている。
0044GMT(日本時間午前9時44分)時点で、北海ブレント先物 (LCOc1)は0.12ドル(0.4%)高の1バレル=29.84ドル。
米WTI原油先物 (CLc1)は0.19ドル(0.8%)高の24.18ドル。
キャピタル・エコノミクスはリポートで「(米在庫)統計により、過去数週間に壊滅的な状況となった米原油市場に対する圧力が和らぎつつある暫定的な兆候が示された」と指摘した。その上で「今後数週間に再び動揺が起きる可能性は排除できない」とくぎを刺した。
一部の国が経済活動の再開に乗り出す中、原油価格は4月終盤の安値からは大きく改善しているが、需給の不均衡は続いている。
米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間在庫統計によると、国内原油在庫は前週比460万バレル増と、15週連続で増加した。増加幅はアナリスト予想の780万バレルを下回ったが、原油の貯蔵が膨らんでいる状況があらためて浮き彫りになった。
一方、米国の一部の州が経済活動を再開させる中、ガソリン在庫は2週連続で減少した。