[ロンドン 24日 ロイター] - バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)が24日公表した週間調査によると、投資家は現金と投資適格級債券、金に資金を移す一方、株式からは引き揚げ、高リスク資産を避けている傾向を示した。
現金への資金流入は409億ドルと、5月6日以来の大幅なプラスだった。債券には245億ドルが流れ込み、史上3番目の大きさとなった。金には38億ドルが流入し、史上2番目に多かった。一方、株式からは38億ドルが流出した。
バンカメは金融市場で見られる主要な動きとして、金利の大幅な抑制とドルの大幅安を指摘。これによって物価はデフレからインフレへ転換するだろうという見方を示した。
バンカメは、中央銀行が先に資産買い入れという形で8兆ドルの刺激策を導入したことで金利が大幅に下がったほか、社債スプレッドは大きく縮小し、ボラティリティーが急低下したと述べた。
世界の主要な中央銀行が実施した債券買い入れプログラムにより、米国債市場のボラティリティーの指標となっているICEバンク・オブ・アメリカMOVE指数 (MOVE)は43と、過去最低水準付近まで低下した。4カ月前は160を超え、10年超ぶりの高水準を付けていた。
バンカメは「金利が抑制されているということは投資家がインフレリスクに対するヘッジができないことを意味し、このため『米ドル売り』『金買い』が盛んになっている」と述べた。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200724T145029+0000