[シンガポール 5日 ロイター] - 5日の原油先物は約2%超上昇。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の医師団が早ければ5日にも退院できると示唆したことを受け、投資家心理が上向いた。
0232GMT(日本時間午前11時32分)時点で、北海ブレント原油先物 (LCOc1)は0.69ドル(1.8%)高の1バレル=39.96ドル。米WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物 (CLc1)は0.76ドル(2.1%)高の1バレル=37.81ドル。
トランプ大統領の健康状態を巡る不透明感から2日に原油先物は4%超下落していた。[nL4N2GV0MQ]
フィリップス・フューチャーズのシニア・コモディティ・マネジャー、アブター・サンデュ氏はトランプ氏の容態について情報が錯そうしているが、おおむね回復に向かっているとみられ、原油価格の押し上げ要因になっていると分析した。
「トランプ氏はすぐに職務に復帰する可能性がある」と述べ、投資家は景気刺激策の停滞を懸念していると指摘した。
ノルウェー石油・ガス協会(NOG)は2日、海底油田労働者のストライキで、6油田の生産が日量33万石油換算バレル減少する可能性があると表明。5日の相場にも影響を与える可能性がありそうだ。[nL4N2GT1OX]
原油供給拡大も示唆されている。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国のリビアは先週、生産量が約3倍拡大し、日量27万バレルに達した。東部勢力が同国の石油インフラ封鎖措置を和らげたことを受けた。
また、エネルギーサービス会社ベーカー・ヒューズが発表した10月2日までの週の米国内石油・天然ガス掘削リグ稼働数は、前週比5基増加し266基となった。ここ数カ月の原油相場上昇を受け、生産を拡大する動きが出ており、2018年10月以来となる3週連続の増加となった。[nL4N2GT2VI]
*価格を更新しアナリストのコメントを追加しました