[シンガポール 9日 ロイター] - アジア時間の原油先物は2%超上昇し、北海ブレント先物は1バレル=40ドルを上回った。米大統領選で民主党のバイデン前副大統領が勝利を確実にしたことを受けてリスク選好が強まり、新型コロナウイルスの感染拡大による需要懸念を相殺している。
0101GMT(日本時間午前10時01分)時点で、北海ブレント先物1月限 (LCOc1)は0.82ドル(2.1%)高の1バレル=40.27ドル。米WTI原油先物12月限 (CLc1)は0.84ドル(2.3%)高の37.98ドル。前週末6日の取引では約4%下落していた。
CMCマーケッツ(シドニー)の首席市場ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は「今朝の取引はリスクオンムードだ。バイデン氏が大統領に就任する一方、議会上院は共和党が支配権を維持するとの見方が強まっていることを反映している」と指摘。「そうした結果になれば、市場の観点からは理想的だ。いずれの党も議会を支配しないことから、貿易戦争も増税もおおむね議題から外れる」と語った。
その上で、米大統領選を通過したことで、今後は新型コロナの感染再拡大に焦点が移る可能性が高いとの見方を示した。