[ドバイ 24日 ロイター] - アラブ首長国連邦(UAE)にある米軍駐留基地が24日、イエメンに拠点を置く親イラン武装組織フーシ派にミサイルで攻撃されたものの、地対空誘導弾パトリオットミサイルで迎撃し、影響を回避した。米国とUAEの当局が明らかにした
フーシ派によるUAEへの攻撃は、先週17日に続きここ1週間で2回目。フーシ派は6年以上にわたり、UAEなどが加わるサウジアラビア主導の連合軍と戦闘を続けている。17日にはUAEの石油精製所などを攻撃、3人が死亡した。
フーシ派の報道官は、米軍が駐留するアル・ダフラ空軍基地やその他の「影響度が高い」標的に弾道ミサイルを発射したと表明。「UAEは安全ではなくなったため、同国の海外企業や投資家には退避を勧める」と述べた。「(軍事的)激化には激化で応じる」用意があると強調した。
UAE外務省は、攻撃は「犯罪の激化」で、同国には対抗する権利があると表明した。
中東を管轄する米中央軍は、パトリオットミサイルを複数発射してミサイル2発を迎撃したと説明。UAE軍も同時に対抗策を取ったとした。同軍の報道官は「2国の協力によってミサイル2発とも、基地への影響を回避した」と述べた。
米国務省のプライス報道官は、フーシ派によるUAEとサウジアラビアへの攻撃やサウジ主導の連合軍によるイエメンへの空爆は「憂慮すべき(暴力の)激化」だと述べ、停戦を改めて呼び掛けた。
UAEが求めるフーシ派のテロ組織再指定にバイデン米政権が応じるかどうかについてはコメントを控えた。
一方、在UAE米国大使館は、米国民に対し、治安への高い警戒感を維持するよう促す異例の勧告を出した。