［北京 ２８日 ロイター］ - 中国国家統計局が２８日公表したデータによると、２０２１年はエネルギー消費量と石炭使用量の伸びが過去１０年で最大となった。前年は新型コロナウイルス禍により減速した経済が回復したことが要因。
エネルギー使用量は標準石炭換算で５２億４０００万トンと、前年比５．２％増加した。当局のデータに基づくロイターの記録によると、１１年以来の大幅な伸びとなった。
石炭消費量は４．６％増加し、こちらも１０年ぶりの大幅増だった。
エネルギー原単位は「３％程度の減少」を目標に掲げていたが、一部の地域での電力使用制限など厳しい措置にもかかわらず２．７％減にとどまった。
中国がサプライチェーンの混乱と「ゼロコロナ」政策によって打撃を受けた経済を支えるために、環境に関する取り組みを緩めることをアナリストは懸念している。
ライスタッド・エナジーのアナリスト、ジャスティン・ジョゼ氏は、少なくとも短中期的にはエネルギー安全保障が脱炭素よりも優先されるとの見方を示し「中国の石炭需要は着実に増加し続ける」と述べた。