[ロンドン 28日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)は28日、同行が西側諸国による対ロシア制裁の抜け道になることはないと表明した。
米欧などは26日、ロシア中央銀行の外貨準備の使用制限などを含む追加制裁を打ち出した。
BISはその役割の一環として、ロシアを含むメンバー国の中銀に代わって通貨や準備金の取引を行うことができる。
BISの広報担当者は記者会見で「制裁の抜け道にはならない。適用される制裁に従う」と述べた。
BISのクラウディオ・ボリオ金融経済局長は、ウクライナの状況やロシアへの報復は世界経済が幅広い不透明感に直面していることを意味すると指摘。
エネルギーやコモディティー価格の上昇で世界のインフレがさらに加速するほか、ロシアのように世界経済とつながりが深い国にこれほど広範囲の制裁が科されたことはないとし、「市場が今後どこに向かうか予測しがたい。状況は明らかに変わった」と述べた。
米連邦準備理事会(FRB)など主要中銀が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後で最初の利上げに向けて準備してきたことに関連し、「中銀の課題はより複雑になった」とも述べた。