[ロンドン/コペンハーゲン/パリ 1日 ロイター] - 欧州連合(EU)は、ロシア船籍の船舶などの域内港湾への入港禁止を検討している。当局筋が明らかにした。ロシアの航空便の乗り入れ禁止に続き、海上輸送面でも対ロシア制裁の強化を図る。
世界的にエネルギー供給が逼迫する中、原油や液化天然ガス(LNG)などの海上輸送を断つことはEUにとっても厳しい決断となる。
デンマーク外務省によると、EU外相は先月27日、ロシア船舶の入港禁止を討議した。
フランス政府関係者はロイターに対し、EUはさらなる制裁強化に取り組んでおり、ロシア船の締め出しもあり得ると指摘。追加措置はEU自身が被るよりもはるかに大きな打撃をロシアに与えるはずだと付け加えた。
ギリシャ政府関係者は「ギリシャは欧州委員会が下す、いかなる決定にも従う」と述べた。
英国はすでに、国内の全ての港に対し、ロシア船籍の船舶やロシアが所有・運営している船舶などの入港を禁止するよう指示している。
カナダも1日、ロシア船舶の入港を禁止すると発表した。
アルガブラ運輸相は「ロシア所有・登録の船舶に対し、カナダの水域と港を閉鎖する措置を取る」と述べた。カナダに入港するロシア船は「少ない」ものの、特に他国も同様の措置を取っていることから影響を与えるだろうとの認識を示した。
フリーランド財務相によると、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)や企業による国内保有資産についても調査している。