[シンガポール/ロンドン 1日 ロイター] - タンカー追跡会社3社のデータによると、1月の中国のイラン産原油購入量は推計で日量70万バレルを超え、過去最高となった。中国税関総署の記録では、これまでの最高は、米トランプ前政権がイランの原油輸出に再び制裁を科す前年の2017年の日量62万3000バレル。
トレーダーによると、主な購入者は「ティーポット」として知られる中国の独立系小規模製油業者。規制強化で国内精製マージンが圧迫される中、割安なイラン産原油に引き付けられているという。イラン産原油は1月、国際的指標の北海ブレント価格に対し、バレル当たり5ドル安い水準で取引された。
一方、イランは現在、15年の核合意再建に向け、米国と間接的に交渉しており、この数週間は大詰めを迎えている。首尾よくいけば、米国によるイラン産原油への制裁は解除される。
中国外務省はロイターのコメント要請に対し、詳細への言及は避けたものの、米国の管轄外の介入に反対しており、一方的な制裁を止めるよう強く求めると改めて強調した。
米国務省の報道官は「中国はイランにとって重要な貿易相手国だ。当然、イラン核合意順守に相互に復帰するための最善の方法について中国と議論しており、制裁執行に関する議論も含まれている」と述べた。