[パリ 3日 ロイター] - ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相は3日、欧州はロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムからの輸入を停止するべきだと訴えた。ロシアのウクライナ侵攻後、ロシアからの欧州向けガス供給量が増えていることに不満を唱えた。
ガスプロムは同日、欧州向け供給量は現在1億0950万立方フィートで、ウクライナ侵攻が始まった1週間前の時点では、日量1億0380万立方フィートだったと明らかにした。
ハルシチェンコ氏はロイターのインタビューで、「問題になっているのは欧州企業だ。彼らは売り手で、われわれはガス輸送サービスを提供しているだけだからだ。欧州のガス販売会社は、ウクライナ侵攻初日からロシアからの供給を増やしている」と指摘。「ぜひとも購入はやめてほしい。これは、欧州各国に全ての会合で求めている」と述べた。
欧州は天然ガスの90%を輸入しており、そのうち40%程度がロシア産だ。欧州連合(EU)は、液化天然ガス(LNG)輸入と在庫が増えたおかげで、今冬のロシアの供給不安は部分的なものになるだろうとの見方を示している。
ハルシチェンコ氏は「ロシア軍がしてきたことを誰もが目の当たりにしている。一国への依存は非常に危険だ」と話した。