[7日 ロイター] - 米政権で気候変動対策を担うジョン・ケリー大統領特使は7日、ウクライナ危機は今世紀にとって「決定的な瞬間」になると指摘し、当面エネルギーコストの上昇と付き合うことになるにしても、問題の重要度は「これ以上ないほど大きい」と述べた。
ケリー特使は、米ヒューストンで開催されたエネルギー業界の会合「CERAWEEK」開幕に当たって発言し、2月24日のロシアによるウクライナ侵攻は「忌まわしい」と糾弾。ロシア政府の「本性」がウクライナ人によってさらけ出されていると述べた。
また、世界は水素や二酸化炭素貯留、再生可能などの技術に投資を続ける必要があるとした上で、バイデン政権は原子力の役割拡大を含め「全ての」アプローチを行っていると述べた。
また、地球の気温上昇による悪影響は既に明白だとして、企業が2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロ(ネットゼロ)にする目標を立てるだけでは不十分と強調。「気温が1.2度上昇した結果どうなったかは分かっている。既に気候変動難民が発生している」と述べた。