[北京 9日 ロイター] - 中国の国家発展改革委員会(発改委)は9日、石炭の1日当たり生産量を1200万トン超に維持し、新たな採炭プロジェクトの承認を加速させる考えを示した。十分な供給確保が目的。
オーストラリアのニューカッスル港から積み出される一般炭のスポット価格は過去1週間で35%上昇し、1トン=353.75ドルと過去最高値を更新した。ウクライナ情勢の悪化で世界的な供給不足の懸念が広がっていることが背景。
発改委は「高機能の石炭生産能力をさらに拡大し、1日当たりの生産量を1200万トン超の水準に維持する」と表明した。
2021年の中国の石炭生産量は40億7000万トンで過去最高を記録。第4・四半期に1日当たりの生産量が1200万トンに達して年間生産量を押し上げた。
「世界のエネルギー供給状況はより厳しく複雑になり、価格は最高値の更新が続いている。一方で国内の石炭消費は急拡大しており、供給と価格の安定が難しくなっている」と指摘した。
発改委の声明発表後、中国の一般炭先物は5%安の1トン=865元(137.02ドル)に下落した。