[6日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は6日、連邦準備理事会(FRB)はインフレ率を低下させるために長期実質金利を収縮スタンスに持っていく必要があるとの考えを示した。
カシュカリ総裁はメディウムに投稿したエッセイで、ロシアによるウクライナ侵攻と中国の新型コロナウイルス抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)で供給網の正常化が遅延する恐れがあるとし、「今後数カ月に入手されるデータを精査し、インフレ引き下げに現在のガイダンスで十分なのか、それとも一段の措置が必要なのか、判断する必要がある」との考えを示した。
その上で、「すぐに解消しなかったり、経済が圧力が高い状態で均衡したりすれば、需要と供給を均衡させるために長期実質金利を収縮的なスタンスに持っていく必要がある」とした。
カシュカリ氏は、短期金利よりも長期実質金利の方が需要に大きな影響を及ぼすと指摘。供給を巡る問題が解消に向かうか見極める必要があるとの考えを示した。
自身が見込む中立金利水準については、引き続き2%とした。
FRBは3─4日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%ポイントの利上げを決定。パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、6月と7月の会合でも0.50%ポイントの利上げを決定する用意があると表明した。