[ジュネーブ 17日 ロイター] - ウクライナのカチカ経済次官は17日、同国は欧州連合(EU)に陸路で穀物を輸出する取り組みで進展を遂げているものの、食料輸入国の危機深刻化を回避するには、ロシアの軍事侵攻で封鎖されている港へのアクセスが必要との見方を示した。当地で行われた会合で述べた。
特に鉄道輸送については、ウクライナ西部のEU諸国との国境における事務的な手続きなどの遅れが解消されつつあるとした。
ただ、陸路での穀物輸出を月200万トン程度に倍増できたとしても、港の封鎖による落ち込みを補うには不十分だと述べた。
軍事侵攻前のウクライナは海上輸送で月最大600万トンを輸出していた。
カチカ氏は、今後数カ月以内に海上輸送を再開しなければ、農家は来年用の冬小麦の作付けに消極的になり、世界的な食料供給逼迫が長引く恐れがあると危機感を示した。