[17日 ロイター] - カナダ・アルバータ州のジェイソン・ケニー首相は17日、米上院エネルギー・天然資源委員会の公聴会に出席し、カナダは今後2年間で米国への石油輸出能力を日量100万バレル以上拡大できると述べたほか、国境を越えた新しい石油パイプラインの建設を求めた。
一方、同様に出席したカナダ連邦政府のウィルキンソン天然資源相は、両国政府では新しい石油パイプラインについてほとんど議論されていないと説明。化石燃料の安全保障にばかり目を向けていると気候目標の達成が困難になる可能性があると警告した。
カナダでは、気候変動問題を巡って連邦自由党政権とケニー氏ら保守派政治家がしばしば対立している。
ウィルキンソン氏は公聴会の後、ロイターに対し、ロシアからの供給を補うための石油輸出拡大はカナダの気候目標との整合性が必要だと指摘。「ホワイトハウスと交わした議論は、水素や重要鉱物、クリーンテクノロジーに関するより前向きなものだった」と語った。