[ブリュッセル 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は18日、ロシア産化石燃料への依存を2027年までにゼロにするとともに、グリーンエネルギーへの移行を加速するため、新たに2100億ユーロを投資する計画を発表した。
計画によると、EUの諸法令や加盟27カ国の自主的な取り組み、各国への勧告などを通じて(1)ロシア以外の国からの天然ガス輸入拡大(2)より迅速な再生可能エネルギー導入(3)省エネ努力の強化――を目指す。
これらの実現のためには、30年までに気候変動関連目標達成に必要な資金と別に、27年までに2100億ユーロ、30年までに3000億ユーロの追加投資が必要になる。
欧州委のフォンデアライエン委員長は、計画を通じて化石燃料の使用を段階的に縮小する動きが加速し、最も大事な点として新たな規模の投資を促進できると強調した。
投資先の内訳は再生可能エネルギーが860億ユーロ、水素インフラが270億ユーロ、送電網整備が290億ユーロ、省エネ関連が560億ユーロなど。またロシア以外からのエネルギー輸入が難しい中東欧の内陸国向けに、ガスや石油といった化石燃料のインフラ拡充のための投資も行う。
また欧州委は計画を後押しする目的で、30年までの最終消費ベースにおける再生可能エネルギー比率目標を現在提案している40%から45%に上げる考えも示した。