[国連 19日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は19日、ロシアがウクライナで食料を「武器」に使い、ウクライナ市民だけでなく、世界の数百万人もの食料供給を「人質」に取っていると非難した。
ブリンケン長官は国連安全保障理事会の会合で「食料を武器とする決定はロシアが下したもの」と強調。「ロシア政府の行動によって、ウクライナ国内の倉庫には2000万トン規模の穀物が眠っている状況で、世界の食料供給は減少し、価格が高騰、世界中で食料不安を引き起こしている」と述べた。さらに、ウクライナの港湾封鎖を解除するようロシアに訴えた。
国連のグテレス事務総長も食料危機の解決に向けて仲介に動いており、安保理の会合で「世界中には十分な食料がある。問題は分配であって、ウクライナの戦争と関連している」とに語った。
ロシアのネベンジア国連大使は、ここ数年間で醸成されてきた世界食料危機をロシアの責任にすることは「完全な誤り」と反発。ウクライナが外国船を港に閉じ込めていると批判したほか、西側諸国の対ロシア制裁によってロシアの食料や肥料の輸出に影響が及んでいると非難した。