[キーウ 27日 ロイター] - ウクライナ国営ガス輸送システム運営会社(GTSOU)のマコゴン最高経営責任者(CEO)は27日、ドイツ政府に対し、天然ガスパイプライン「ノルドストリーム1」経由のガス輸送を停止するか、大幅に削減するよう要請したと明らかにした。
マコゴン氏は国営テレビに対し、「国営エネルギー会社ナフトガスとともに、ドイツ経済省および規制当局にノルドストリーム1の停止を訴える文書を送付した」と述べた。
同氏は、ウクライナは代替経路の提供が可能で、それを望んでいると付け加えた。
ドイツはロシアが2月にウクライナ侵攻を開始したため、対ロ制裁として進行中だった「ノルドストリーム2」の事業計画を停止。同パイプラインの敷設は昨年終了しているが、一度も稼働していない。
ウクライナは、パイプラインの運用は欧州向けガス供給の安全性強化に寄与するという理由でドイツの法の下で許可されているが、ロシアはその原則に違反していると主張している。
マコゴン氏は「ロシアは昨年、作為的なガス不足を起こし、一方的にルーブルでの支払いを求めポーランド、フィンランド、ブルガリアへの供給を停止した。これらは原則に反している」と発言。さらにウクライナを侵攻していると批判した。