[ロンドン 7日 ロイター] - 世界的な資源商社・トラフィグラのジェレミー・ウィアー最高経営責任者(CEO)は7日、原油価格は近く1バレル=150ドルに達し、年内にさらに上昇して年末には需要破壊が起こる可能性があると指摘した。
主要産油国のロシアによるウクライナ侵攻を背景に、北海ブレント先物は3月初旬に1バレル=140ドル近くまで上昇、2008年以来の高値を記録した。
現在は120ドル前後の水準にあるが、中国での新型コロナウイルス規制の緩和で需要が拡大し、原油価格は今後押し上げられると予想されている。
ウィアー氏は、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)主催の会合で、ウクライナ侵攻を巡る西側による対ロ制裁を受けて、同社のロシア事業は欧州向けの少量の精製品を除いて事実上終了していると説明。
「(ロシアは)われわれの事業全体の約6%を占めていた。つまり、その分だけ落ち込んだということで、かなり大きい」とした。
侵攻開始以来、欧州連合(EU)はロシアの石油輸出に対する制裁を強化。先週には、輸入の約3分の2を占める、海上輸送によるロシア産石油の輸入を12月初旬から禁止することで合意した。