[ロサンゼルス 10日 ロイター] - バイデン米大統領は9日、ブラジルのボルソナロ大統領との首脳会談で、ブラジル鉄鋼製品に適用している追加関税の見直しを約束した。ブラジル政府関係者2人が語った。
首脳会談は米州首脳会議が開催されたロサンゼルスで行われ、米国側からはブリンケン国務長官、ブラジル側からはフランサ外相が同席した。
関係者の1人によると、バイデン氏はこの課題を精査しできるだけ早く両国の実務チームが協議することになると表明した。もう1人は「われわれはこの問題が解決される必要があるとのサインを受け取った。追加関税で得をしているのはロシアだという実態がある。迅速な解決が期待される」と述べた。
トランプ前米政権は2018年、ブラジル鉄鋼製品の一定量を超える輸入に追加関税を導入。ブラジルはこの取り消しを要望している。
米政府がブラジル鉄鋼製品に割り当てる無関税輸入枠は現状350万トン。ロイターの複数関係者への取材によると、輸出数量はこの上限近くに達しており、ブラジル企業の事業拡大を阻む要因になっているという。ブラジルの鉄鋼生産者団体幹部は、数量割り当て見直しが年内に実施されるとの期待を示した。