[ジュネーブ 12日 ロイター] - 世界貿易機関(WTO)のオコンジョイウェアラ事務局長は12日、今週の閣僚会議について、1─2件の世界的な取り決めを達成することに慎重ながらも楽観的な見方を示す一方、そこに至る道は険しいものになるとも警告した。WTO閣僚会議はジュネーブで12─15日に開く。
5年近く前に開かれた前回の閣僚会議以降、世界は変わったと指摘。会議に先立つ会見で「状況は複雑になった」とし、新型コロナウイルスやウクライナ戦争、食糧・エネルギー危機を課題の一部に挙げた。
その後の開会時のスピーチでは、漁業補助金の削減、コロナワクチンへのアクセス強化、食料安全保障への対応、WTO自体の改革への道筋付けといったテーマで合意を達成し、「WTOが進んで物事に取り組むことができることを世界に示すよう」促した。
WTOは164の加盟国・地域のコンセンサスによって決定を下すため、1国でも進展を阻むことができ、交渉は何年も続くことが多い。