[16日 ロイター] - ロシアのアブラムチェンコ副首相は16日、ロイターのインタビューに応じ、ロシア軍が押収した穀物を同国が盗んで売っているとのウクライナ側の批判を否定し、自分たちはウクライナ産の穀物や食料油用種子がアゾフ海のロシア勢力下の拠点を通じて輸出されるのを手助けしていると主張した。
アブラムチェンコ氏は「ロシアはウクライナ(領土)から穀物を積み出しているのではない」と発言。ロシアは穀物や油用種子のための「安全な回廊」を確保しようとしているとも主張し、この設置によってウクライナ産品の輸出は障害なくできると説明した。機雷だらけになった黒海のオデーサ港に向けた海上輸送路を開くべきはウクライナであるとのロシア政府の主張を繰り返した。
同氏は「ウクライナ側がオデーサ港の機能不全をもたらすよう、ありとあらゆることをしている。だからわれわれはオデーサへの安全な回廊を用意できない」と語った。
ウクライナ政府は同国の穀物収穫量もロシアの侵攻のため、今年は4850万トン前後と昨年の8600万トンから急減するとみている。