[シンガポール 17日 ロイター] - 中国国有石油大手2社が、世界最大の液化天然ガス(LNG)プロジェクトである「ノースフィールド」東部拡張計画に投資し、長期契約でLNGを購入する方向でカタールと交渉を進めていることが分かった。事情に詳しい関係筋3人が明らかにした。
世界有数のLNG消費国と生産国である両国の間でこのようなパートナーシップが結ばれるのは初めてとなる。カタールのガス業界ではこれまで、グローバルエネルギー企業が主な投資家となっていた。
リフィニティブ・アイコンのデータによると、2022年1─5月にカタールは中国にとってオーストラリアに次ぐLNG供給国となっている。
関係筋によると、国有の中国石油天然ガス集団(CNPC)と中国石油化工(シノペック)は、300億ドル近いノースフィールド拡張プロジェクトの一部である2つの輸出トレイン(系列)にそれぞれ5%出資する見込み。
同プロジェクトには6つのLNGトレインが含まれ、カタールの液化能力を年間7700万トンから2027年までに同1億2600万トンに引き上げる見通し。
関係筋によると、カタールは各輸出トレインを1つの合弁事業として扱い、CNPCとシノペックはそれぞれ1トレインに出資する。
シノペックはコメントを控えた。CNPCの担当者は共有できる情報はないと述べた。
ロイターはカタール国営のカタールエナジーにコメントを求めたが、回答を得られなかった。