[ナイロビ 20日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、ロシアとの戦争によりアフリカ大陸で食料価格が上昇していることから、アフリカがこの戦争において「人質」になっていると述べた。
危機の高まりにより、アフリカでは穀物や調理油、燃料、肥料の価格が上昇し、深刻な影響が出ている。
ロシアとウクライナは世界の小麦供給の約3分の1を占めているほか、ロシアは主要な肥料輸出国、ウクライナはトウモロコシ、ヒマワリ油の主要な輸出国となっている。
ゼレンスキー大統領は、アフリカ連合(AU)首脳の会合にビデオ演説で参加し、アフリカは自ら招いたわけではない状況によって人質になっていると指摘。「この戦争は非常事態だ。アフリカが我が国に戦争を仕掛けた国の人質に取られている以上、これは世界の非常事態だ」と述べた。
また、「この戦争は非常に遠いことに思えるかもしれない。しかし、食料価格の壊滅的な上昇で、アフリカの数百万世帯が既に深刻な影響を受けている」と呼びかけた。