[ルガノ(スイス)5日 ロイター] - ウクライナ大統領府のシュルマ副長官は5日、穀物や金属、鉱業製品の輸出を可能にするため、西側諸国はウクライナの黒海の港封鎖解除に向け一段の措置を講じるべきという認識を示した。さらにウクライナの財政が不安定化を増しているとも警告した。
シュルマ副長官はスイス・ルガノで開かれたウクライナ復興を巡る国際会議の合間、ロイターに対し、ロシアのウクライナ侵攻に絡む物流問題がオデーサ(オデッサ)港を中心に輸出に打撃を与え、ウクライナへの通貨流入は月間25億ドル程度と、侵攻前の約70億ドルから落ち込んだと指摘した。
国連と連携し、ウクライナの港封鎖解除に取り組んでいるとしつつも、「西側のパートナーによるより決定的な措置が必要」とし、湾港に対するより強力な安全保証を求めた。
さらに、ロシアが侵攻を開始した2月24日以降、ウクライナ経済は30─40%縮小しており、資金調達が不可欠と強調。「月間50億ドル確保することが重要だ。さもなければ、今後1─2カ月中にシステム全体のバランスを保つことは困難となる」と述べた。