[ジャカルタ １６日 ロイター] - インドネシアのジョコ大統領は１６日、任期最終年となる２０２４年の予算案を議会に提出した。予算の規模は３３０４兆１０００億ルピア（２１６２億４０００万ドル）と、上方修正された今年の支出計画を約６％上回る。
来年の経済成長率は２３年の目標（５．３％）を下回る５．２％と想定した。
財政赤字の対国内総生産（ＧＤＰ）比率は２．２９％と、今年の見通し（２．２８％）とほぼ同水準を見込んでいる。
ジョコ氏は議会での予算演説で「２４年の予算は経済のダイナミクスに対応し、課題を解決し、開発と福祉の計画をしっかりささえるものでなければならない」と訴えた。
具体的な財政政策は示さなかったが、食料・エネルギーの安全保障と競争力のある防衛産業の構築の重要性を強調した。また地政学的な分断による世界的なサプライチェーンの混乱を非難した。
予算案は農産物の生産拡大などの食料安全保障に１０８兆８０００億ルピア、新首都建設計画を含むインフラ支出に４２２兆７０００億ルピアを充てた。
２４年の歳入は前年比５．５％増の２７８１兆３０００億ルピアを見込んだ。
ジョコ氏は来年のインフレ率が２．８％前後となり、中銀が目標とする１．５─３．５％の範囲に収まるとの見通しを示した。
ルピア相場は平均１ドル＝１万５０００ルピア前後、１０年物国債利回りは６．７％、石油・ガス生産量は日量６２万５０００バレル、石油換算日量１０３万バレルと想定した。