[ドバイ 18日 ロイター] - サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は18日、サウジを訪問中のイランのホセイン・アミール・アブドラヒアン外相とジッダで会談した。両国が3月に関係を再構築することで合意して以来、最高レベルの会談となった。
予定になかった会談は、アブドラヒアン氏がサウジに到着した翌日に実施された。アブドラヒアン氏は今月17日にサウジのファイサル・ビン・ファルハン外相と会談し、両国関係が「正しい方向にある」と宣言していた。
アブドラヒアン氏は、実質的なサウジのリーダーであるムハンマド皇太子との会談後に「話し合いは率直で有益、かつ生産的だった」と交流サイト(SNS)に投稿。「地域全体の安全保障と発展に同意する」とも記した。
ムハンマド皇太子は近年、歴史的に見て緊密だった対米関係に問題が生じている中、外交政策の方向転換を進めてきた。
イランの国営メディアは、ムハンマド皇太子とアブドラヒアン氏がほほ笑みながら話し合う映像を放送した。
一方、国営サウジ通信(SPA)は両者が国際情勢や地域の動向について話し合ったと報じた。
イランは中東を代表するイスラム教シーア派国家で、サウジはイスラム教スンニ派の大国となっている。
サウジによるシーア派聖職者の処刑を巡って両国関係は緊張し、2016年にテヘランのサウジ大使館が襲撃されたことを受けてサウジがイランと断交した。中国が仲介して今年3月に国交を回復することで合意していた。