[北京 21日 ロイター] - 中国のサウジアラビア産原油輸入が7月に13カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。これを受けアナリストは、7─9月の輸入も低調にとどまるとの見方を示した。
中国税関が20日発表した統計によれば、7月の中国のサウジ産原油輸入は565万トン(日量133万バレル)と、2022年6月以来の低水準。前月比では31%、前年同月比は14%それぞれ減少した。
中国に拠点を置く商品調査会社JLCの原油アナリストは、「今年7─9月もやや減少傾向を引きずるとみている」と話した。
主要な原油供給先であるサウジやロシアからの価格上昇に直面する中、中国は記録的な規模で備蓄を取り崩す一方、ブラジルやイランといったより小さな産油国からの輸入を模索している。
商品調査会社ボルテクサは、8月の中国向けサウジ産原油輸出は日量160万─170万バレルと予想。これは22年8月の199万バレル、23年上半期の187万バレルを下回る水準だ。
シンガポールにあるボルテクサの中国石油市場アナリストは、「サウジアラビアと中国の原油取引量が1、2カ月減少しても驚かない。もっとも両国は互いに最大のパートナーであり、今年に新規取引契約を結ぶことで、長期的な取引量を安定させるだろう」との見方を示した。