Shariq Khan
[ベンガルール 5日 ロイター] - 米国時間の原油先物は、サウジアラビアとロシアが現行の自主的な原油供給制限を年末まで延長すると発表したことを受け、1バレル当たり1ドル上昇し、昨年11月以来の高値を付けた。
清算値は北海ブレント先物が1.04ドル(1.2%)上昇の1バレル=90.04ドル。清算値が90ドルを超えるのは昨年11月16日以来初めて。米WTI先物は1.14ドル(1.3%)高の86.69ドル。同様に10カ月ぶりの高値となる。
サウジとロシアは自主的な原油供給制限を年末まで延長すると表明。サウジは日量100万バレルの自主減産を、ロシアは日量30万バレルの原油輸出制限を2023年12月末まで3カ月間延長する。共に、供給制限を毎月見直すとした。
市場ではサウジとロシアが自主的な供給削減を10月まで延長すると予想されていたが、3カ月の延長は予想外。エネルギー調査会社ライスタッド・エナジーのシニア・バイス・プレジデント、ホルヘ・レオン氏は「サウジが数量よりも価格を優先させていることが明確に示された」と指摘。「こうした強気の動きで世界的な原油市場は著しく逼迫し、その結果、原油価格は世界的に上昇する」と述べた。
UBSのアナリスト、ジョバンニ・スタウノボ氏は「供給制限の延長で第4・四半期に日量150万バレルを超える供給不足が発生する」と指摘。USBは北海ブレント先物が年末までに1バレル=95ドルに上昇すると予想している。