Alex Lawler
[ロンドン/ドバイ 9日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は9日、世界の中長期の石油需要見通しを引き上げた。
「2023年世界石油見通し」によると、2045年までに見込まれる総需要は日量1億1600万バレルで、昨年見通しに比べて約600万バレル上方修正された。27年時点の総需要見通しも、昨年の1億0690万バレルから1億0900万バレルになった。
OPECのガイス事務局長は「新規の石油プロジェクト向け投資中止を呼びかけるのは間違いで、エネルギーと経済の分野に混乱をもたらしかねない」と警告し、石油セクターが45年までに必要とする投資額の見積もりも昨年の12兆1000億ドルから14兆ドルに引き上げた。
またガイス氏は、世界のエネルギー安全保障を犠牲にしてまで気候変動対応を進めるべきではないと訴え、「過去1年で明らかになったのは、温室効果ガス排出量の実質ゼロにする目標達成のコストや、実際にメリットがあるのかどうかを心配する人々の声だ」と指摘した。