Dmitry Zhdannikov
[ダボス(スイス) 16日 ロイター] - 大手資源商社ガンボー・グループのトルビョルン・トルンクビスト最高経営責任者(CEO)は、原油価格が「わずかな供給過多」を背景に1バレル=70─80ドルの現行水準を維持するとの予想を示した。紅海の船舶攻撃は原油生産に重大な悪影響を与えないとみている。
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)の合間にロイターの取材に応じた。紅海情勢が当面は「かなり厄介な問題」になるが、生産に重大な影響をもたらすことはないと語った。
また、今年は石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の新規生産量が需要の伸びを上回る一方、輸送ルートの変更によって積み替えを行う経由地の在庫が増える見込みだとした。
70─80ドルの相場予想については、短期的には下限を試す可能性があると指摘。また、「上流の生産性が常に向上しているため、80ドルは相対的に高い価格だ」との見方を示した。
原油が若干の供給過多に陥るリスクがある一方で、石油製品の市場はガソリンやジェット燃料、ディーゼル燃料の在庫が少ないため「かなりタイト」だとした。
OPEC加盟・非加盟国でつくる「OPECプラス」は「現在の価格水準を守るため、規律を維持しなければならない」と指摘した。