Shariq Khan
[ニューヨーク 29日 ロイター] - 米国時間の原油先物は1バレル当たり1ドルを超えて下落した。中国の不動産部門の問題を受け需要懸念が台頭する中、中東情勢の緊迫化による供給リスク・プレミアムを再評価する動きが出ている。
清算値は、北海ブレント先物が1.15ドル(1.4%)安の1バレル=82.40ドル、米WTI先物が1.23ドル(1.6%)安の76.78ドル。共に4営業日で始めて下落した。
香港の高等法院(高裁)は、中国不動産開発大手、中国恒大集団の清算を命じた。既に低迷する中国の金融市場に動揺が広がる可能性があり、原油市場では需要懸念が意識されている。
アゲイン・キャピタルのパートナー、ジョン・キルダフ氏は「中国情勢は市場全体にとって最大の向かい風になる」とし、このために戦争リスクプレミアムを再評価する動きが出ているとの見方を示した。