■業績動向
(1) 2016年3月期第2半期累計業績について
11月5日付で発表されたパンチ工業 (T:6165)の2016年3月期第2四半期累計(2015年4月−9月期)の連結業績は、売上高が前年同期比10.3%増の18,030百万円、営業利益が同1.1%増の960百万円、経常利益が同9.4%増の931百万円、四半期純利益が同12.4%増の723百万円と増収増益となり、ほぼ期初会社計画どおりに着地した。
地域別の売上動向は、国内向けが産業機械、家電向けに堅調に推移し、前年同期比2%増の76億円となった。
また、中国向け(1月−6月)は、自動車、家電・精密機器向けが堅調で、同18%増の87億円に、その他地域向けは、欧州、シンガポール、ベトナムが好調に推移し、同15%増の15億円となった。
中国人民元レートが前年同期の16.6円/RMBから19.3円/RMBと円安に推移し、売上高で約13億円のかさ上げ要因となっている。
営業利益の増減分析を見ると、増益要因は増収効果で468百万円に、減益要因は製品構成の変化による原価率悪化で113百万円、販管費の増加で345百万円(研究開発費等に伴う減価償却費の増加や円安要因による海外子会社分の増加)となっており、合計で若干の増益となった。
また、営業外収支の改善により、経常利益は9.4%増となり、税率の低い海外子会社の利益が伸びたことで、四半期純利益の増益率は12.4%増となった。
四半期ベースの動きを見ると、第2四半期(2015年7月−9月期)は売上高で過去最高を2四半期ぶりに更新したが、利益については研究開発費や減価償却費の増加によって若干減益となっている。
地域別の売上高では第2四半期に中国、アジア他地域で過去最高を更新しており、中期計画の基本戦略である「グローバル化」戦略が順調に進んでいることがうかがえる。
日本向けに関しては前年同期比で若干減少したが、これは軽自動車税の見直しの影響で自動車生産が低調に推移していることが影響している。
業種別の売上動向を見ると、主力の自動車向けが、中国子会社の4月−6月期の売上高が反映されていることもあって、前年同期比17%増の44億円と過去最高を更新したほか、その他向けが同12%増の22億円と好調に推移した。
その他向けの伸びは国内及び中国での医療機器や食品・飲料、文具関連の増加によるものとなっており、「新市場の開拓」が順調に進んでいると言えよう。
(2)財務状況 2015年9月末の総資産は前期末比1,007百万円減少の28,616百万円となった。
主な減少要因は、現預金で370百万円、売上債権で207百万円、有形固定資産で184百万円、のれんで138百万円となっている。
一方、負債は前期末比1,556百万円減少の13,862百万円となった。
有利子負債が460百万円減少したほか、未払金を中心としたその他流動負債が1,138百万円減少した。
また、純資産は四半期純利益の計上等により、同548百万円増加の14,754百万円となった。
有利子負債の削減が進み、自己資本が増加したことで、自己資本比率は前期末の47.9%から51.5%に上昇し、有利子負債依存度は24.2%から23.4%に低下するなど、財務体質の改善が着実に進んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
地域別の売上動向は、国内向けが産業機械、家電向けに堅調に推移し、前年同期比2%増の76億円となった。
また、中国向け(1月−6月)は、自動車、家電・精密機器向けが堅調で、同18%増の87億円に、その他地域向けは、欧州、シンガポール、ベトナムが好調に推移し、同15%増の15億円となった。
中国人民元レートが前年同期の16.6円/RMBから19.3円/RMBと円安に推移し、売上高で約13億円のかさ上げ要因となっている。
営業利益の増減分析を見ると、増益要因は増収効果で468百万円に、減益要因は製品構成の変化による原価率悪化で113百万円、販管費の増加で345百万円(研究開発費等に伴う減価償却費の増加や円安要因による海外子会社分の増加)となっており、合計で若干の増益となった。
また、営業外収支の改善により、経常利益は9.4%増となり、税率の低い海外子会社の利益が伸びたことで、四半期純利益の増益率は12.4%増となった。
四半期ベースの動きを見ると、第2四半期(2015年7月−9月期)は売上高で過去最高を2四半期ぶりに更新したが、利益については研究開発費や減価償却費の増加によって若干減益となっている。
地域別の売上高では第2四半期に中国、アジア他地域で過去最高を更新しており、中期計画の基本戦略である「グローバル化」戦略が順調に進んでいることがうかがえる。
日本向けに関しては前年同期比で若干減少したが、これは軽自動車税の見直しの影響で自動車生産が低調に推移していることが影響している。
業種別の売上動向を見ると、主力の自動車向けが、中国子会社の4月−6月期の売上高が反映されていることもあって、前年同期比17%増の44億円と過去最高を更新したほか、その他向けが同12%増の22億円と好調に推移した。
その他向けの伸びは国内及び中国での医療機器や食品・飲料、文具関連の増加によるものとなっており、「新市場の開拓」が順調に進んでいると言えよう。
(2)財務状況 2015年9月末の総資産は前期末比1,007百万円減少の28,616百万円となった。
主な減少要因は、現預金で370百万円、売上債権で207百万円、有形固定資産で184百万円、のれんで138百万円となっている。
一方、負債は前期末比1,556百万円減少の13,862百万円となった。
有利子負債が460百万円減少したほか、未払金を中心としたその他流動負債が1,138百万円減少した。
また、純資産は四半期純利益の計上等により、同548百万円増加の14,754百万円となった。
有利子負債の削減が進み、自己資本が増加したことで、自己資本比率は前期末の47.9%から51.5%に上昇し、有利子負債依存度は24.2%から23.4%に低下するなど、財務体質の改善が着実に進んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)