[東京 30日 ロイター] - 日経平均 .N225 前場終値 19678.15 -380.80 寄り付き 19847.50 安値/高値 19656.66─19852.66
東証出来高(万株) 120280 東証売買代金(億円) 15552.51
前場の東京株式市場で日経平均は大幅反落。一時400円を超える下げとなり、取引時間 中で25日移動平均線(1万9709円11銭=28日)を下回った。29日の欧米株が 下落した流れを引き継ぎ、主力株を中心に売りが先行。大型連休を前に短期筋によるポジ ション・アンワインドの動きが強まり、下げ足を速めた。慎重な業績見通しなどを背景に 売られる銘柄も目立った。
1─3月期の米GDP(国内総生産)の予想下振れや、米連邦公開市場委員会(FO MC)での景気認識の下方修正などを受け、米景気の先行きに対する不透明感が台頭。2 9日の欧米株安が響き、祝日明けの東京市場は朝方から売られ、寄り付きで日経平均は2 万円を割り込んだ。
下値では押し目買いが入りやすいとみられていたが、主力株への売り圧力が強く、指 数は軟調に推移した。「原油価格の上昇やユーロ高、欧州株やドイツ国債の大幅な下げを みると、年初から積み上げてきたポジションが世界的にアンワインドされているようだ」 (みずほ証券・投資情報部長の倉持靖彦氏)といい、日本株も利益確定売りが優勢だった 。
5月2日から大型連休を控えていることもポジション調整の売りに拍車をかけたとい う。日経平均先物への断続的な売りが裁定解消売りを誘発し、ファナック 6954.T やファ ーストリテ 9983.T など値がさ株が日経平均を押し下げた。NT倍率 .NTIDX は3月13 日以来1カ月半ぶりの低水準となった。
国内企業の決算発表が本格化しており、個別銘柄では業績見通しなどを手掛かりとす る売りが目立った。ホンダ 7267.T は今期の収益回復の鈍さが嫌気され大幅反落。市場予 想を下回る今期予想を発表したNTTドコモ 9437.T も売られた。
半面、日鉄住金テックスエンジ 1819.T が大幅高。28日に同社と鈴木金属工業<565 7.T>を新日鉄住金 5401.T が株式交換で完全子会社化すると発表。株式交換比率にさや寄 せする動きとなった。
東証1部の騰落数は、値上がり346銘柄に対し、値下がりが1442銘柄、変わら ずが94銘柄だった。
(杉山容俊)