[6日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀が6日に発表した分析によると、米連邦準備理事会(FRB)が今後数カ月間で現行の利上げを継続した場合、米国株は一段と下落し、債券利回りが上昇する可能性があるという。
FRBが昨年12月に示した通り、政策金利を5月までに5.1%まで引き上げた場合、FRBは過去最も急激な政策引き締めを行ったことになると指摘。歴史的にはFRBの引き締めサイクル終盤に株価が上昇する傾向があるが、今回は異なるかも知れないとした。
また、過去の引き締めサイクルにおける資産価格の動向から「債券市場の引き締まり強化」とともに「株価が一段と下落する」と予想。これは利上げサイクルの開始時点でインフレ率が上昇しているにもかかわらずフェデラル・ファンド(FF)金利がゼロ近辺で歴史的に大幅なマイナスとなり「実質金利差」を生み出していたことが大きな要因とした。
その上で「金融情勢の急速な引き締めは比較的迅速に景気を減速させると予想されるが、解消する必要がある大幅な実質金利差を考慮すると、歴史的な経験上、金融情勢が一段と引き締まる可能性がある」とした。