[26日 ロイター] - 米半導体大手・インテルは26日、第1・四半期が赤字となる見通しを示した。パソコン市場の低迷やデータセンター向けの減速が重しとなっており、市場予想を下回る低調な業績見通しを受けて株価は時間外取引で9.5%急落した。
調整後1株損益は0.15ドルの赤字になると予想。リフィニティブがまとめたアナリスト予想は0.24ドルの黒字。
売上高予想は約105億─115億ドル。アナリスト予想平均は139億3000万ドルだった。
同時に発表した第4・四半期決算は売上高が32%減の140億ドル。アナリスト予想は144億6000万ドルだった。調整後1株利益は0.1ドルで、市場予想の0.2ドルを下回った。
パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は説明会で「われわれはつまづいた。シェアを失い、勢いがなくなった。今年は安定すると想定している」と述べた。
データセンター市場でシェアを失いつつあると語り、競合アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)に勢いがあることを暗に認めた。
顧客企業は、景気後退への懸念からデータセンターへの支出を鈍らせている。パソコン(PC)市場も新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要一服後に電子機器の消費に急ブレーキがかかったことから、半導体在庫がだぶつく状況となっている。
CCSインサイトのアナリスト、ウェイン・ラム氏は「全てはPC市場の回復にかかっている。AMDも影響を受けている」と指摘。「インテルはまだ底を打っていないとわれわれはみている。持続可能なビジネスモデルではない」とした。
ゲルシンガー氏はロイターに、顧客の在庫圧縮の動きも指摘。「業界で過去あまり例のない大規模な在庫調整をわれわれは見込んでおり、これが第1・四半期の見通しにかなり影響している」と述べた。
利益率は第4・四半期の43.8%からさらに低下すると見込む。