[29日 ロイター] - 米コーヒーチェーン大手スターバックス (O:SBUX)が29日発表した2021年度(今年10月─来年9月)の調整後1株利益見通しは2.70─2.90ドルで、リフィニティブのIBESに基づくアナリスト予想の2.74ドルをおおむね上回った。
新型コロナウイルスのパンデミックで当初打撃を受けた需要が戻ってきていることが背景にある。アプリで注文した商品を店舗で受け取るシステムの利用拡大が、売上高の持ち直しに貢献しているという。
第4・四半期(7─9月)の既存店ベース売上高は9%減だったが、アナリスト予想の12.13%減ほど落ち込んでいない。特殊要因を除く1株利益は0.51ドルと、アナリスト予想を0.20ドル上回った。
ケビン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)は、同社にとって最大の市場である米国と中国における回復が想定より急速だと述べた。
時間外取引のスターバックス株は1%以上値下がりしている。
同社は2021年の既存店売上高が世界全体で18─23%増加すると予想。中国については27─32%の増加を予想した。
同社については、他の外食チェーンと比べて業績の回復が遅れているとの見方が出ている。
メキシコ料理チェーン大手チポトレ・メキシカン・グリル (N:CMG)や大手のピザレストランは、新型コロナ禍でも販売が高水準を維持したか、最近になって販売が増加に転じている。
ダンキン・ブランズ (O:DNKN)も29日、7─9月の米国の既存店売上高が0.9%増加したことを明らかにした。
エドワード・ジョーンズのアナリスト、ブライアン・ヤーブロウ氏は、スターバックスについて「事態が正常化し、在宅勤務が終わるまで、他の外食チェーンに後れを取るとの見方が多い」と指摘した。
スターバックスは2021年の世界全体の新規出店が差し引きで1100店舗となり、2020年の1400店舗を下回ると予想した。店舗閉鎖が増えたことが理由。
*内容を追加します。