[東京 19日 ロイター] - 加藤勝信官房長官は19日午前の会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて東京都や大阪府から緊急事態宣言の要請があれば、政府として速やかに検討する考えを示した。
大阪府の吉村洋文知事は19日、緊急事態宣言を国に要請すべきだと述べ、東京都の小池百合子知事も18日までに要請を視野に検討する考えを示している。
加藤官房長官は過去最多となっている大阪府の新規感染者数に「極めて強い危機感を持っている」と述べた。東京都についても「3月中旬以降、新規感染者数の増加が続いており、引き続き強い警戒感もって注視することが必要」とした。
大阪府・東京都の両知事が「会見で緊急事態宣言の要請検討を述べられていることは承知しており、仮に(要請が)出されれば、速やかな検討を行う必要がある」との見解を示した。
週末の日米首脳会談については、共同声明や首脳同士の信頼関係構築などを大きな成果だと強調。共同文書に盛り込まれた日本の自衛力増強について、「日米の防衛協力をさらに高めながら、自らを守る体制を抜本的に強化し、果たし得る役割の拡大を図る」と説明。「昨年12月に閣議決定した抑止力の強化は、引き続き政府内で検討する」とした。
台湾海峡や新疆ウイグル自治区への懸念が明記された共同文書に対する中国側の反発に関連し、加藤官房長官は「日中間には様々な懸案が存在するが、首脳会談などを活用し、率直な対話を通じ直接懸念の伝達を行い、懸案を一つ一つ解決し、中国側の具体的行動を求める基本姿勢に変わりはない」と語った。
ミャンマーでの邦人ジャーナリスト拘束については、大使館を通じて把握しており、早期の解放を求めているとした。
*内容を追加しました。
(竹本能文)