■業績再上方修正・増配を見直す
アドテック プラズマ テクノロジー<6668>(東証スタンダード)は、前日4日に21円高の1827円と3営業日ぶりに反発して引け、7月13日につけた年初来安値1647円からの底上げを再始動させた。同社株は、今年7月13日に4月13日に続いて今2022年8月期業績の2回目の上方修正と増配を発表しており、前回4月の上方修正と異なって上方修正業績が、市場コンセンサスを上回っており、これを見直して割安修正買いが再燃した。テクニカル的にも5日移動平均線が、25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、サポート材料となっている。
■内外の生産能力増強効果に円安も加わり最高純益更新幅を拡大
同社の今2022年8月期業績は、4月の上方修正値よりも売り上げを4億円、営業利益を5億円、経常利益を6億円、純利益を4億円それぞれ引き上げ、売り上げ121億円(前期比51.2%増)、営業利益28億円(同2.54倍)、経常利益30億円(同2.5倍)、純利益21億円(同2.39倍)と大幅続伸を見込み、純利益は、2018年8月期の過去最高(13億円)更新の更新幅を拡大させる。半導体メーカーの設備投資が活発化するなか、高周波プラズマ電源装置の最大手として内外の生産体制整備を進めて生産能力を増強し、一時発生した部材調達の遅れも部材メーカーとの直接交渉で確保し、為替相場も円安・ドル高となったことなどが要因となる。
同社の今期業績は、今年4月にも上方修正されたが、利益水準は市場コンセンサスを下回っており、今回、再上方修正された通期利益水準は、市場コンセンサスを3億円~5億円上回っている。なお業績の再上方修正とともに今期配当も年間14円(前期実績12円)に引き上げ連続増配を予定している。
■ミニGC示現でPER7倍の割安修正を加速させまず3分の1戻し目標
株価は、今期純利益の4期ぶり過去最高更新予想でストップ高を交えて2670円まで買われ、第1四半期業績の大幅増収増益着地では年初来高値3335円まで上値を伸ばした。その後、4月の第1回目の今期業績の上方修正では市場コンセンサス未達として失望されて下値を探り、年初来安値1647円からは今期業績の再上方修正を手掛かりに底上げに転じ1967円までリバウンドし、上昇トレンド転換を示唆するミニGCを示現した。足元では25日線で下値を確かめる動きを続けてきたが、PERは7.4倍と割安であり、まず年初来高値から年初来安値への調整幅も3分の1戻しの2209円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)