[ウェリントン 31日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)証券取引所のウェブサイトが31日、再びサイバー攻撃を受けてダウンした。先週からのサイバー攻撃で、5営業日連続で障害が発生した。ただ、取引は継続している。
取引所を運営するNZX (NZ:NZX)はサイトがダウンする約1時間前に、再び攻撃があった場合に市場の発表事項を公表する代替手段について金融市場庁(FMA)と合意したと明らかにしていた。このため、取引の継続が可能となった。
NZXの広報担当によると、サイトはダウンしたが、取引は午前10時(日本時間午前7時)に開始し、通常通り行われている。
同広報担当者は、サイバー攻撃に関与した人物などに関してや、今後の攻撃を阻止するためにどのような対策を取ったかについてはコメントを控えた。
同取引所は先週、分散型サービス妨害(DDoS)と呼ばれるサイバー攻撃を受けて、4日連続で取引が停止された。[nL4N2FU163]
サイバー攻撃の影響で市場の発表事項が公表できなくなり、市場の一体性を確保するために株式などの取引停止を余儀なくされたという。
証取は、追加のセキュリティー対策を講じるため、通信サービス会社のスパークや政府のサイバーセキュリティー機関、米データ会社のアカマイ・テクノロジーズ (O:AKAM)と連携していると表明。
NZXのマーク・ピーターソン最高経営責任者(CEO)は発表文で、独立系のサイバー問題専門家らは、先週のサイバー攻撃について、規模や高度さで国内有数のものだったと指摘していると明かした。
現地メディアの31日の報道によると、スタッフやラジオ・ニュージーランドのニュースサイトも、サイバー攻撃の標的となったが、攻撃は成功しなかったという。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200830T225949+0000