[ロンドン 10日 ロイター] - 英求人雇用連盟(REC)と会計事務所KPMGの調査によると、12月の英労働市場は一段と軟化した。長期的なインフレ圧力に対するイングランド銀行(英中央銀行)の懸念が一部和らぐ可能性がある。
12月の求人動向を示す指数は53.0と、2021年2月以来の低水準。11月は54.1だった。
この調査は英中銀が注視している。賃金圧力の低下も示された。
常勤雇用スタッフの初任給と臨時雇用の賃金の上昇率は21年4月以来の低水準。新型コロナウイルス流行前の数年間の平均並みとなった。
RECのチーフエグゼクティブ、ニール・カーベリー氏は「12月に常勤雇用の採用が鈍化することは珍しくないが、常勤雇用市場が全体として軟化している。採用担当者によると、高インフレと景気の先行き不透明感を受けて企業が採用活動を1月に先送りした」と述べた。
常勤雇用の採用は21年1月以来のペースで縮小。「労働市場は全体として引き続き力強いが、建設などのセクターの縮小は経済の健全性に対する重要度を踏まえると特に懸念要因」という。