日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
前場終値 9687.47 (+117.16) 前場終値 9690 (+130)
寄り付き 9716.57 寄り付き 9730
安値/高値 9681.76─9750.88 安値/高値 9670─9750
出来高(万株) 84821 出来高(単位) 26913
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[東京 3日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は続伸した。2日の米株高
と足元での円高一服を背景に、輸出株を中心に買い戻しが加速。欧州の銀行の好決算を受
けて、銀行株も堅調だった。市場では「米国景気の回復減速が懸念されてきたが、2日に
発表されたISM製造業景気指数などで、あらためて回復は続いているとの意識が広がっ
たのではないか」(国内投信)との声が出ている。米供給管理協会(ISM)が発表した
7月の製造業景気指数は55.5と前月の56.2から低下したものの、エコノミスト予
想の54.2を上回った。一方、6月の米建設支出は予想外に増加した。
前場の東証1部騰落数は、値上がり1288銘柄に対し値下がり244銘柄、変わらず
が112銘柄。東証1部売買代金は6297億円。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資情報部・投資ストラテジストの山岸永幸氏は、
米ダウ<.DJI>が1万0500ドルをクリアするなど、ナスダック<.IXIC>と併せて米株が
これまでのもちあいからフシ目を抜けてきたとみている。「日経平均については、きょう
の終値で6月限の日経平均先物・オプションの最終決済にかかわる日経平均のSQ(特別
清算指数)である9747円59銭を上抜けた場合、目先、9800円を試す可能性も出
てくる」と述べた。ただ、前引けにかけてやや上げ幅を縮小しており、「円高懸念は継続
するほか、海外需要の影響が大きいため、他の市場よりも相対的に反発力が弱い」という。
別の市場関係者は「前日後場にショートを構築した短期筋の買い戻しが朝方入った後は、
動きが乏しい。7月米雇用統計などを控えて、多くの投資家が様子見」(準大手証券投資
情報部)とみている。
ウォールストリート・ジャーナル電子版は、米連邦準備理事会(FRB)が景気対策と
して、償還を迎える保有証券の再投資という「象徴的な」方針変更を来週の連邦公開市場
委員会(FOMC)で検討すると報じた。買い入れたモーゲージ証券(MBS)が償還を
迎えた場合、別のMBSや国債に振り替えるか、それとも再投資せずにポートフォリオを
縮小させるかが問題になっている。市場関係者からは「景気対策は、米国景気の深刻さや
ドル安/円高誘発も意味する。必ずしも日本株にとってプラスとはならない」(国内証券)
との声が出ている。
個別銘柄では、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>、三菱UFJフィナンシャル
・グループ<8306.T>、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>などの大手銀行株が堅調。
仏BNPパリバ
市場で金融株が上昇していることが波及したという。
主力株ではキヤノン<7751.T>、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>が買われた。ソ
ニー<6758.T>は軟化した。
アサヒビール<2502.T>が続伸。3日付日経新聞朝刊が、同社が韓国のロッテグループと
同国の清涼飲料事業で提携する方針を固め、近く交渉に入ると報じ、材料となった。
日機装<6376.T>が大幅安。2日に2011年3月期業績予想を下方修正したことが嫌気
された。2011年3月期連結業績予想は、売上高が従来の880億円から860億円、
営業利益が63億円から56億円、当期利益が41億円から37億円にそれぞれ引き下げ
られた。円高の影響などが要因という。
(ロイター日本語ニュース 石渡 亜紀子記者)