ニューヨーク発-世界的なネットリース不動産投資信託（REIT）であるW.P.キャリー・インク（NYSE: WPC）は、四半期配当の増額を発表した。同社の取締役会は、配当金を1株当たり0.870ドル（年率3.48ドル）とすることを決定した。
この新しい配当金は、2024年6月28日現在の株主名簿に記録された株主に対し、2024年7月15日に分配される予定である。配当金の調整は、同社の財務戦略と株主価値実現へのコミットメントを反映したものである。
W.W.P.キャリーは、高品質の商業用不動産にまたがる多様なポートフォリオを誇る、最大級のネット・リースREITとして認知されている。2024年3月31日現在、同社のポートフォリオには、89件のセルフストレージ運営物件に加え、約1億6,800万平方フィートをカバーする1,282件のネットリース物件が含まれる。
同社の戦略的投資は、主にシングルテナントの産業用不動産、倉庫、小売物件に集中している。これらの投資は地理的に米国と北欧・西欧の一部に分散しており、賃料エスカレーションを組み込んだ長期ネットリースに重点を置いている。
W.W.P.キャリーは、ニューヨーク、ロンドン、アムステルダム、ダラスに事務所を構え、不動産市場におけるグローバルな事業展開と業務範囲を強調している。
今回の増配発表は、W. P. Carey Inc.今回の増配は、同社の継続的な財務実績と投資家への資本配分のアプローチを反映したものである。
その他の最近のニュースとして、W.P.キャリー・アンド・カンパニーは2024年第1四半期の業績を開示し、戦略的な産業用不動産投資と強固な流動性ポジションを明らかにした。同社は総額3億7,500万ドルの投資を完了し、5億ドルを超えるパイプラインを報告しており、3億ドルは間もなく完了する見込みである。一株当たり調整後営業利益（AFFO）は1.14ドルに減少したものの、W.P.キャリーは通期AFFOガイダンスを達成する見込みを維持している。
UBSはW. P. Carey株について、現在の高金利による成長の困難が予想されることを踏まえ、目標株価57ドルの中立レーティングを設定した。一方、RBCキャピタル・マーケッツはW.P.キャリーの見通しを修正し、アウトパフォームのレーティングを維持したまま、目標株価を前回の65ドルから63ドルに引き下げた。この修正は、同社の2024年第1四半期の業績が予想に届かなかったことを受けたものだ。
長期ネットリース物件の多様なポートフォリオで知られるW.P.キャリーにとって、これらは最近の動向である。10億ドル近い現金と1031物件交換による収入から短期的な利益はあるものの、UBSとRBCキャピタルのアナリストは、同社が現在の経済環境を乗り切り、ポートフォリオを効果的に管理する能力について慎重な見方を示している。
インベスティング・プロの洞察
W.W.P.キャリー・インク（NYSE: WPC）は最近、四半期配当の増額で話題となったが、これは業績への自信と株主還元への献身を示すものである。インベスティング・プロによる最新の指標は、同社の財務の健全性と市場での地位をより深く知ることができる。
同社の時価総額は122.4億ドルと堅調で、REITセクターにおける大きな存在感を反映している。W.P.キャリーの過去12ヶ月間の売上総利益率92.06%（2024年第1四半期現在）は、W.P.キャリーが直接コストを上回る効率的な収益を上げていることを示している。さらに、同社が株主に報いるというコミットメントは、27年連続で配当金を支払い続けていることからも明らかであり、これは同社の安定した財務方針と長期戦略の証である。
2024年第1四半期時点の過去12ヵ月間のPERは21.16倍、調整後PERは23.99倍で、バリュエーションは強力なフリーキャッシュフロー利回りを意味し、バリューを求める投資家にとって魅力的な側面である。さらに、2024年3月時点の配当利回りは6.21%となっており、過去12ヵ月間の配当成長率は低下しているものの、インカム重視の投資家にとっては魅力的な数字となっている。
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