[23日 ロイター] - 米国株式市場は一部主要指数が小幅安で終了した。米ギリアド・サイエンシズ (O:GILD)の新型コロナウイルス感染症治験薬の初期臨床試験が失敗したとの報道を受け、労働市場は感染拡大の影響から近く脱するとの楽観的な見方が後退した。
主要3指数は一時1%超上昇したが、その後値を下げてダウ工業株30種 (DJI)以外はマイナス圏で取引を終えた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が、ギリアドの新型コロナ感染症治験薬の初期臨床試験が失敗に終わったと報じたことを受けた。
ギリアドは治験について、早期に終了したもので結果は不確定だと述べた。
マトリックス・アセット・アドバイザーズの最高投資責任者、デービッド・カッツ氏は「先週時点の期待は、ギリアドが死の恐怖をなくし、早期回復を実現してくれるというものだった。その公算が昨日より低下したとすれば、市場が売りに転じたのは完全に妥当だ」と述べた。
序盤の株価は上昇。米労働省がこの日発表した18日終了週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は442万7000件と、前週から81万件減少したものの高水準を維持し、過去5週間の申請件数は約2650万件となった。
LPLファイナンシャルのシニアマーケットストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「治験失敗の報道が影響したが、新たに400万人が失業したことを考えると、記録的に悪い経済指標の中でも株式が持ちこたえていることとの間にずれが継続している」と述べた。
一方、米下院はこの日、小企業や病院を支援するために追加で5000億ドルの支援策を可決する見通し。
エネルギー株 (SPNY)は原油価格が回復する中、3%高で終了。S&P主要11セクターで上昇率トップだった。
半導体大手インテル (O:INTC)は第2・四半期の調整後利益が1株当たり1.10ドルになるとの見通しを示し、引け後の時間外取引で5%超下落した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.64対1の比率で上回った。ナスダックでも1.50対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は117億株。直近20営業日の平均は127億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 23515.26 +39.44 +0.17 23543.0 23885.3 23483.3 (DJI)
9 6 5
前営業日終値 23475.82
ナスダック総合 8494.75 -0.63 -0.01 8528.84 8635.23 8475.20 (IXIC)
前営業日終値 8495.38
S&P総合500種 2797.80 -1.51 -0.05 2810.42 2844.90 2794.26 (SPX)
前営業日終値 2799.31
ダウ輸送株20種 7951.66 +111.07 +1.42 (DJT)
ダウ公共株15種 790.75 -13.66 -1.70 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1664.67 -17.45 -1.04 (SOX)
VIX指数 41.17 -0.81 -1.93 (VIX)
S&P一般消費財 909.04 +2.90 +0.32 (SPLRCD)
S&P素材 308.69 +1.66 +0.54 (SPLRCM)
S&P工業 516.24 +3.93 +0.77 (SPLRCI)
S&P主要消費財 595.61 -6.13 -1.02 (SPLRCS)
S&P金融 355.96 -1.54 -0.43 (SPSY)
S&P不動産 204.49 -2.46 -1.19 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 263.96 +7.72 +3.01 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1151.83 +5.52 +0.48 (SPXHC)
S&P通信サービス 162.91 +1.15 +0.71 (SPLRCL)
S&P情報技術 1526.34 -10.59 -0.69 (SPLRCT)
S&P公益事業 294.42 -5.28 -1.76 (SPLRCU)
NYSE出来高 10.88億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 19425 - 15 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物6月限 円建て 19355 - 85 大阪比 <0#NIY:>